柴草玲サウンドの『秘密』

寄稿 山田直樹(Recording Engineer)

”やっぱり人でショ!!”

"玲チャンのサウンドの秘密を書いてネ!"と言われ、ズ〜っと考えていたのですが、
レコーディングエンジニアの私が書くと"トラックダウンはプロツールスで行われ、
ボーカルにはこのプラグインを..." なんてまるでレコーディングマガジンの記事になってしまいます。
玲チャンの場合、そんな事がサウンドの秘密じゃないゾ。と思うのです。
じゃ、何なんだろぅー。
やっぱり、"人"でしょう
僕は今まで、今昔東西、節操なくいろいろなアーティストの方やスタッフの皆さんと仕事させていただきました。
相当な免疫も出来ているハズなのです。が、しかーし、このセッションをとりまくスタッフ達、
そんな私でも一筋縄じゃいかない程アクが強いのです。
ちょっと、さわりだけ...


  .

■Label ExecutiveのMartin長野氏

ひと目お会いした時から、脳裏に焼きついて離れない風体とただ者ではないゾ!!というオーラ。
その語り口は、オチャメにして重厚。
最近は私、山田の語り口もレパートリーに入れていただくも恐〜い!            
トラックダウンを評する時の視線は、有無を言わさぬ鋭さを持つ。
前作"おやすみ"曲では、舞い(振り付 け)も考案。
スタジオで曲をチェックしながら踊る姿は、とっても
あやしい!



■Super Producer. 高橋圭一氏
 言わずと知れたスーパーギタリスト&プロデューサー。
ルックスも素敵!ライブになると必ずアーティストより前で演奏している...という話は業界で有名。
そんな高橋氏もトラックダウンチェックの時は、超------シリアス。
渋い語り口で"山チャンさァ〜、この音なんだけど..."とコメントしてくる。
しか-し、その足元は
ワニさんフカフカスリッパ
そんなギャップに私は毎日耐えながら!?スタジオワークは進んでいったのです。
全日本不眠不休協会の会長。一緒に仕事すると、いつのまにか役員にさせられますヨ。
 やはり
あやしい


■でも、やっぱり本家は、柴草 玲
初めて彼女に会ったのは、前作 Piano Solo 曲のレコーディング。
凛とした、たたずまい。時に繊細に、時に激しいタッチから生まれるPianoの音色と、
しっかり芯のある甘くもあり、またせつなくもある唄声が織りなす
柴草ワールドにしばし仕事を忘れ、
聞きいったものです。
今作レクイエムでも、その世界は益々パワーアップ。
素敵です
が、しかーし、そんな玲チャンも、やはりあやしい一面が...。ある日のスタジオ。
彼女はなんと○-ス姿で登場!スタジオの中央で背筋をピンと伸ばし、音をチェックする
○-ス姿の玲チャン。
ウ--------!艶っぽい
その日の帰り道、○-ス姿のままいつまでも車の窓から手を振るあなたを、私は一生忘れません。
いちばん 
あやしい!!



そんな本人と素敵なスタッフの皆さん
(実はまだまだ沢山居るのですが、全部書くと一冊の本になりそう)のパワーが、
玲チャンのサウンドの秘密なのです。
やっぱ"人"でしょ!
そんな人達を思いうかべながらアルバムを聞くと、またちがったサウンドが聞こえてくるかも。
そうそう、もちろん私、山田がいちばん
ま・と・も!!

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